コインベース、顧客資産99%超をオフライン保管と説明 バイナンス事件を受け

米取引所コインベースは2026年11月4日(米国時間)、公式ブログで、10月末に起きたバイナンスのハッキングの影響を受けていないと明らかにした。顧客資産の99%超をインターネットから切り離したコールドウォレットで保管しているとし、秘密鍵の分割や出金の上限設定などの管理策を説明した。
この記事のポイント
- コインベースは2026年11月4日、バイナンスのハッキングの影響を受けていないと公式ブログで説明
- 顧客資産の99%超はインターネットに接続されないコールドウォレットで保管されている
- 秘密鍵の分割、出金速度の上限、キルスイッチなどで不正な送金を防ぐ仕組みを示した
- 内部不正への対策として、単一の認証情報だけでは操作できない設計を強調した
基本情報
| 企業 | コインベース(Coinbase、米国の暗号資産取引所) |
|---|---|
| 発表日 | 2026年11月4日(米国時間、公式ブログ) |
| 関連する事件 | バイナンスのホットウォレットから約63億4000万ドルが流出 |
| 顧客資産の保管 | 99%超をオフラインのコールドウォレットで保管 |
| 資産の保有方法 | 顧客資産を1対1で保有し、顧客の指示がない限り貸し出さない |
| 開示された財務 | 2026年9月30日時点で現金等86億ドル、プラットフォーム上の資産3770億ドル |
コインベースの発表内容と顧客資産の保管方法
コインベースは2026年11月4日(米国時間)に公式ブログを公開し、バイナンスのハッキングの影響を受けていないと説明した。CoinPostによると、このハッキングではバイナンスのホットウォレットから約63億4000万ドルが奪われたという。同社は顧客資産の99%超をインターネットに接続されないコールドウォレットで保管し、ホットウォレットへは顧客の必要に応じて移す方針を示している。
顧客資産は1対1で保有され、顧客の指示がない限り貸し出しや運用には使われないとしている。同社が示した財務数値では、2026年9月30日時点で現金等が86億ドル、プラットフォーム上の資産が3770億ドルとされている。
秘密鍵の分割と出金を止める多層防御の仕組み
コールドウォレットの秘密鍵は複数の断片に分けて管理され、署名の際にも完全な形には戻されないという。ホットウォレットの署名サービスについても、単独で本番環境にアクセスできる従業員はいないと説明されている。
コールドからホットへの資金補充には厳しい速度の上限が設けられ、出金が急増した場合は担当チームが確認するまで保留される。不審な動きがあれば送金の一部または全部を止め、署名用の鍵をオフラインにする「キルスイッチ」も備えるとした。
内部不正への備えも強調された。同社はフィッシングで従業員が狙われることを前提に、盗まれたパスワードやセッション、端末だけでは操作できず、重要な操作には複数の承認が必要だとしている。
バイナンス事件を受けた業界の論点と確認点
バイナンスの説明によると、攻撃者はマルウェアと盗んだ認証情報で署名システムに入り込み、不正な取引を承認させたという。米FBIは今回の流出を北朝鮮系のTraderTraitorによるものと見ていると、Decryptが報じている。バイナンスは被害資産の約98%を補充し、Proof of Reserves(保有資産の証明)の対象を10銘柄から44銘柄に広げたと発表した。
ただし、これらの説明はいずれも各社の公表に基づくもので、第三者による検証は本記事の時点では確認されていない。コールドウォレットの管理が実際にどこまで機能するかは、今後の監査や事故の有無で確認すべき点として整理できる。
オンチェーン調査を手がける分析者の@0x_zeemeは、コインベースの秘密鍵が最初から分割して生成されるとの見方を示していた。一方、自社開発の署名ソフトや物理的な分離といった詳細は、公式ブログでは触れられていない。
今後の確認ポイントと残る不明点
現時点で、コインベースが今後公表する監査結果や追加の発表日程は明らかにされていない。同社はセキュリティへの投資を続けるとし、AIを使った攻撃を変化の速い脅威として挙げた。
取引所の保管体制を確認する際は、コールドウォレットの比率、資産証明の有無、顧客資産の分別管理の方法など、公表された情報を照らし合わせることが大切です。
よくある質問
- Q.コインベースはバイナンスのハッキングの被害を受けたのですか?
- A.コインベースは2026年11月4日の公式ブログで、バイナンスのハッキングの影響を受けていないと説明しています。顧客資産の99%超はオフラインのコールドウォレットで保管しているとしています。
- Q.コールドウォレットとホットウォレットの違いは何ですか?
- A.コールドウォレットはインターネットに接続されていない状態で暗号資産を保管する方式です。ホットウォレットはネットに接続された状態で送金に使う方式で、コインベースは顧客の必要に応じて資金を移すとしています。
- Q.バイナンスのハッキングの被害額はいくらですか?
- A.CoinPostは、バイナンスがホットウォレットから約63億4000万ドルを奪われたと報じています。バイナンスは被害資産の約98%を補充したと発表したとされています。
出典・参考情報
- DecryptCoinbase、顧客の暗号資産の99%がオフラインでハッカーの手の届かないところにあると発表
原題: Coinbase Says 99% of Customer Crypto Is Offline and Out of Hackers’ Reach
- CoinPostコインベース、バイナンスのハッキングによる影響なしと説明 資産の99%超をオフライン保管
原題: コインベース、バイナンスのハッキングに影響なし 資産の99%超をオフライン保管
- The BlockCoinbaseは、Binanceの63億ドルの侵害の後、顧客資産の99%がコールドストレージに保管されていると発表
原題: Coinbase says 99% of customer assets sit in cold storage after Binance’s $6.3 billion breach
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