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米SEC、トークン保有者の投票は原則「中央当事者」に当たらずとFAQで見解

公開 文: 出典: CoinPost、The Defiantコメント
米SEC、トークン保有者の投票は原則「中央当事者」に当たらずとFAQで見解
画像: AI生成イラスト

米証券取引委員会(SEC)の企業金融局は11月2日、暗号資産の分類に関するFAQに3つの設問を追加し、互いに無関係で協調の取り決めもないガバナンス参加者は、原則としてネットワークの「中央当事者」に当たらないとのスタッフ見解を示しました。CoinPostが報じたもので、管理者とみなされる権限の具体的な類型も整理されています。

この記事のポイント

  • SEC企業金融局が11月2日、暗号資産の分類FAQに設問1.4〜1.6の3問を追加した
  • 関連性も協調の取り決めもない広範なガバナンス参加者は原則として中央当事者に当たらないとした
  • アクセス制限やコード変更など4類型の権限を単独で持つ場合は参加を監督しているとみなされ得る
  • 「機能的」と「分散化」は別の概念と整理された。FAQはスタッフ見解で法的拘束力はない

基本情報

発表主体米証券取引委員会(SEC)企業金融局
発表日2026年11月2日
内容暗号資産の分類に関するFAQに3問(設問1.4〜1.6)を追加
補足対象2026年3月公表の暗号資産分類に関する解釈リリース
位置付けスタッフの見解で、法的拘束力はない

SECが分類FAQに追加した3つの設問の内容

CoinPostによると、SECの企業金融局は11月2日、暗号資産に連邦証券法がどう適用されるかを扱うFAQ(よくある質問)に、資産の分類に関する設問を3問加えました。海外メディアのThe Defiantも同じ内容を報じ、独立したガバナンス参加と、調整された支配とを区別するガイダンスだと伝えています。

追加されたのは設問1.4から1.6です。トークン保有者や開発者によるガバナンスが、ネットワークを実質的に管理する「中央当事者」に当たるのか、どのような権限があれば参加を監督しているとみなされるのか、といった論点について、企業金融局のスタッフとしての考え方が示されました。

背景にある3月の解釈リリースと中央当事者の定義

今回のFAQは、SECが2026年3月に公表した暗号資産の分類に関する解釈リリースを補う位置付けです。解釈リリースでは、証券に該当しないデジタルコモディティと認められる前提の一つとして、ネットワークの参加を監督したり報酬を配ったりする中央当事者が存在しないことを挙げています。

ここでいう中央当事者とは、運営面、経済面、議決権のいずれかで支配力を持つ個人や団体、あるいはそれらのグループを指します。分散型のプロトコルでは、DAO(分散型自律組織)やトークン投票で重要事項を決める例が多く、こうした投票参加者の集まりが一つのグループとして中央当事者に当たるかどうかが、実務上の疑問点となっていました。

ガバナンス参加者が「グループ」とされない条件

設問1.4でSECスタッフは、個別の事実関係に基づいて判断するとの前提を置いたうえで、参加者同士に関連関係がなく、ガバナンス以外の場で連携して行動する取り決めもなければ、原則としてグループには当たらないとの立場を示しました。財団や協会を介し、トークンの保有を条件に投票する仕組みであっても、この結論は変わらないとしています。さらに、仮にグループと判断されても、支配力を持たなければ中央当事者には該当しないと補足しました。

一方で、財団などの組織そのものが別のネットワークを支配している場合には、その組織が中央当事者となる可能性があるとの注記も付いています。対象となる「広範なガバナンス」には、手続きと結果が公開される透明性、一部の関係者が独断で変更できないルールに基づく運営、権限が偏らない多様性という3つの要件が求められます。

参加の監督とみなされる4類型と「機能的」「分散化」の違い

設問1.5では、中央当事者が参加を監督している状態の具体例として4つの類型が挙げられました。アクセスの付与や制限、ソフトウェア更新やプロトコル変更、トークン配布に関する投票手続きの設定や変更、コンセンサス参加者の管理やコード変更・取引の巻き戻しです。これらを単独で実行できる権限があれば該当するとされます。逆に、運営がコードで自動的に執行される場合や、判断がガバナンスを通じてのみ行われ、その参加者が中央当事者に当たらない場合は、原則として該当しないとしています。

設問1.6では、「機能的」と「分散化」を別々の概念として整理しました。前者はトークンが本来の用途どおりに使える状態、後者は誰も支配力を持たないままネットワークが動いている状態を指します。デジタルコモディティを基盤資産とする機能的なネットワークには分散化の特徴があるものの、その度合いはネットワークごとに異なるとの見方です。

DeFi事業者・利用者が確認しておきたい点

今回の見解は、トークン投票で運営されるプロジェクトにとって、自らのガバナンスが中央当事者と評価されるかどうかを点検する手がかりになり得ます。ただし、FAQはあくまで企業金融局スタッフの見解で、法的拘束力はありません。最終的な判断は個別の事実関係によるとされており、特定のトークンが証券に当たらないと確定したわけではない点には注意が必要です。

今後は、財団や開発会社が実際にどの程度の単独権限を保持しているか、ガバナンスの透明性や多様性の要件をどう満たすかが、各プロジェクトで問われる可能性があります。SECが追加のガイダンスを出すかどうかについては、現時点では明らかにされていません。

よくある質問

Q.SECのFAQではトークン投票者は中央当事者に当たる?
A.互いに関連関係がなく、ガバナンス外で協調する取り決めもない広範な参加者であれば、原則としてグループや中央当事者には当たらないとのスタッフ見解が示されました。
Q.どんな権限があると「参加を監督している」とみなされる?
A.アクセスの付与・制限、ソフトウェア更新やプロトコル変更、トークン配布の投票手続きの設定・変更、コンセンサス参加者の管理やコード変更・取引の巻き戻しを単独で行える権限があれば該当するとされます。
Q.今回のFAQに法的拘束力はある?
A.ありません。FAQはSEC企業金融局スタッフの見解であり、2026年3月に公表された分類に関する解釈リリースを補足する位置付けです。

出典・参考情報

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