米テラウルフ、7~9月期決算でHPCリース拡大 BTC採掘収益は69%減

米テラウルフ(TeraWulf)は11月6日に2026年7~9月期の決算を発表した。HPC(高性能コンピューティング)向けのリース収益が6,300万ドルとなり、総収益の83%を占めた。一方、ビットコイン(BTC)の採掘収益は1,320万ドルで、前年同期から約69%減っている。
この記事のポイント
- テラウルフの7~9月期はHPCリース収益が前年同期比774%増の6,300万ドル
- HPCリースが総収益の83%を占め、前年同期の14%から大きく拡大した
- ビットコイン採掘収益は1,320万ドルで、前年同期比で約69%減少した
- 純利益は黒字だが、非現金の利益が主因で営業損失は8,823万ドルだった
- アンソロピック向け190億ドル規模のリースでグーグルが信用補完を確保した
基本情報
| 企業 | テラウルフ(TeraWulf) |
|---|---|
| 上場市場 | 米ナスダック |
| 決算期間 | 2026年7~9月期 |
| 発表日 | 11月6日(CoinPost報道) |
| HPCリース収益 | 6,300万ドル(前年同期比774%増) |
| BTC採掘収益 | 1,320万ドル(前年同期比約69%減) |
| 総収益 | 7,620万ドル(前年同期比51%増) |
| 営業損失 | 8,823万ドル |
記事作成時点の価格
記事作成時点(2026/11/07 13:03)の価格。出典: CoinGecko最新の価格ではありません(時刻は日本時間)。
| 銘柄 | 価格(米ドル) | 価格(円) | 24時間の変化率 |
|---|---|---|---|
| BTCビットコイン | $75,805 | ¥12,012,514 | +0.08% |
7~9月期決算の内容とHPCリース収益の伸び
米ナスダック上場のデータセンター・ビットコイン(BTC)マイニング企業テラウルフ(TeraWulf)は11月6日、2026年7~9月期の決算を発表した。CoinPostの報道によると、HPC(高性能コンピューティング)向けのリース事業が売上の柱に育ち、ビットコインの採掘収益が落ち込む構図が鮮明になった。
HPCリース収益は6,300万ドル(約100億円)で、前年同期の720万ドルから774%増えた。総収益は7,620万ドル(約121億円)で前年同期比51%増となり、そのうちHPCリースの占める割合は83%に達した。前年同期は14%だったため、事業構成は大きく変わったことになる。
一方、ビットコイン採掘収益は1,320万ドル(約21億円)で、前年同期の4,340万ドルから約69%減った。純利益は約7.1億ドル(約1,100億円)と大きく出たが、ワラント(新株予約権)など負債の公正価値変動による非現金の利益が主因で、営業損失は8,823万ドル(約140億円)だった。本業の損益として読む際には注意が必要だ。
ビットコイン採掘からAI向けデータセンターへの転換
テラウルフはこれまでビットコインのマイニングを主力としてきたが、AI(人工知能)企業向けに大規模な計算環境を貸し出す事業へ軸足を移しつつある。今回の決算は、その転換が数字に表れた形といえる。
ビットコイン採掘は、取引の承認作業の報酬として暗号資産を得る仕組みで、収益はビットコイン価格や採掘の難易度に左右される。HPCリースは電力と施設を長期契約で提供する性格が強く、収益の安定性という点で評価が分かれる可能性がある。
同社は、ビットコイン採掘の収益が減っても事業全体は着実に進んでいると説明している。会長兼CEOのポール・プレイガー氏は、7~9月期の業績が事業全体にわたる実行力を示すものだとの認識を示した。
アンソロピック向け契約とグーグルの信用補完
テラウルフは、AI企業アンソロピックとの190億ドル(約3兆円)規模のリース契約に関連して、グーグルによる信用補完を確保したと改めて明らかにした。ジャスティファイド・データセンターをアンソロピックにリースする一方、賃料が滞納された場合はグーグルが支払いを担い、リースの引き継ぎも行う内容とされている。
同社は、この枠組みによってプロジェクトファイナンス(事業の収益を返済原資とする借入)を有利な条件で調達しやすくなるとしている。借入の条件は市場環境にも左右されるため、実際の調達額や条件は今後の発表で確認する必要がある。
当四半期末時点の現金、現金同等物、制限付き現金の合計は約24億ドル(約3,800億円)となった。
複数拠点の建設状況と今後の注目点
レイク・マリナー拠点では、9月末時点で収益を生むクリティカルIT容量102メガワットが稼働中で、さらに336メガワット分の施設を建設中としている。このうちCB-4については、10~12月期中に段階的な引き渡しと賃料発生が始まる見込みだという。
ジャスティファイド拠点では、アンソロピックと約401メガワットのクリティカルIT容量に関する20年間のリース契約を結んだ。2027年後半から段階的に引き渡しを始め、2028年4~6月期までに順次完了する予定だとされている。
マスキー拠点では、ケンタッキー電力会社との契約電力を500メガワットから1,000メガワットに引き上げる改定を行った。ただしケンタッキー州公益事業委員会の承認が条件で、第2段階の500メガワット分の稼働は2029年に前倒しされる見込みとされている。今後は承認の行方と、10~12月期のCB-4の引き渡し状況を確認したい。
よくある質問
- Q.テラウルフのHPCリース収益はいくらになった?
- A.2026年7~9月期のHPCリース収益は6,300万ドル(約100億円)で、前年同期の720万ドルから774%増えたとCoinPostが報じている。総収益に占める割合は83%とされる。
- Q.ビットコイン採掘収益はどれくらい減った?
- A.ビットコイン採掘収益は1,320万ドル(約21億円)で、前年同期の4,340万ドルから約69%減ったと報じられている。HPCリース事業の拡大と対照的な動きになっている。
- Q.アンソロピック向けのリースはいつから引き渡される?
- A.同社によると、ジャスティファイド拠点は2027年後半から段階的に引き渡しを開始し、2028年4~6月期にかけて順次完了する予定とされている。
出典・参考情報
- CoinPostテラウルフ決算、HPC事業好調もビットコイン採掘収益は69%減
原題: テラウルフ決算 HPC事業拡大進み、BTC採掘収益は7割減
- The BlockTeraWulf、ビットコイン採掘収益が69%減少する一方、AI関連のHPCリース事業が急増
原題: TeraWulf’s bitcoin mining revenue falls 69% as HPC leasing surges amid Anthropic buildout
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