米労働省、401(k)で暗号資産を認める最終規則がホワイトハウス審査へ

米労働省(DOL)が、401(k)と呼ばれる確定拠出年金のプランに私募ファンドや不動産とともに暗号資産を組み入れやすくする最終規則を、ホワイトハウス内の行政審査機関OIRAに送付したと報じられている。米Bitcoin Magazineによると、規則は11月5日に審査対象として登録された。公開前の最後の審査段階に入ったが、最終的な条文はまだ公表されていない。
この記事のポイント
- 米労働省の規則案は、401(k)の運用で私募資産を加える際の手続きに安全港を設ける内容
- 最終規則は11月5日にホワイトハウスの行政審査機関OIRAへ送付されたと報じられた
- 規則が成立しても、プランへの暗号資産の組み入れを義務づけるものではない
- 最終規則の条文と施行日は現時点で公表されておらず、今後の確認が必要
基本情報
| 所管 | 米労働省(DOL)の従業員福利保障局(EBSA) |
|---|---|
| 審査機関 | 行政審査機関OIRA(情報規制局) |
| 審査到着 | 11月5日(木曜日)に審査対象として登録 |
| 規則番号 | RIN 1210-AC38 |
| 規則案の公表 | 3月30日にDOLが公表 |
| 根拠の大統領令 | 2025年8月7日付の代替資産アクセス拡大令 |
| 対象資産 | 私募株式・私募債、不動産、デジタル資産を含む代替資産 |
記事作成時点の価格
記事作成時点(2026/11/07 00:21)の価格。出典: CoinGecko最新の価格ではありません(時刻は日本時間)。
| 銘柄 | 価格(米ドル) | 価格(円) | 24時間の変化率 |
|---|---|---|---|
| BTCビットコイン | $75,625 | ¥11,967,957 | -2.21% |
DOLの最終規則案は何を定めるのか
米労働省(DOL)が公表した規則案は、確定拠出年金(401(k))の投資メニューに私募株式や私募債、不動産、デジタル資産を組み込む際の、運用担当者の判断に関する指針です。米Bitcoin Magazineは、最終版にあたる規則がOIRAに到着したと伝えており、Bloomberg Lawの報道を引いています。
規則案では、プランの受託者が私募資産を加える際に定められた手続きに沿って検討すれば、1974年従業員退職所得保障法(ERISA)上の法的な安全港(セーフハーバー)を得られる仕組みです。手続きの評価軸として、運用実績、手数料、流動性、評価方法、運用ベンチマーク、複雑さの6項目が挙げられています。
6項目を満たしても、プランに暗号資産の組み入れを義務づけるものではありません。組み入れを希望する雇用主にとって、訴訟リスクを下げる効果があるとされています。DOLのファクトシートでは、ERISA下の慎重性は手続きに基づくもので、受託者は審査を経れば指定された投資商品を選ぶ裁量を保つとしています。
大統領令から規則案、最終審査までの経緯
今回の規則案の根拠は、2025年8月7日付のトランプ大統領令「401(k)投資家向け代替資産へのアクセスの民主化」です。同令は、私募市場の株式と債権、不動産、デジタル資産に投資する能動運用ファンド、コモディティ、インフラなどを代替資産と定義し、労働長官に指針の見直しと適切な安全港の提案を求めていました。
DOLは2025年5月に、暗号資産を401(k)の投資メニューに加える前に注意を求めた2022年3月の遵守通知を撤回しています。DOLは、その文言はERISAに見当たらないとして、状況に応じた基準に戻す方針を示しました。かつての慎重姿勢から方向を変えた形です。
一方で、バーニー・サンダース上院議員とエリザベス・ウォーレン上院議員が、暗号資産に前向きな方向から転換するよう労働省に求めたと報じられています。下院共和党は、トランプ氏の暗号資産に関する大統領令を法律として明文化する動きも進めているとされ、政治の場でも論点になっています。
暗号資産の組み入れが持つ論点と確認点
ビットコイン(BTC)にとって、今回の規則の影響は現物ETFの資金流入よりも、年金プランの投資メニューに関わる点にあるとの見方が示されています。Bitcoin Magazineは、トランプ氏の大統領令によってデジタル資産が9000万人を超える確定拠出型の貯蓄者の資産形成の問題として位置づけられたと論じています。Bloomberg報道では、401(k)の市場は約12兆ドル規模とされています。
ただし、最終規則が成立しても、すべてのプランが直ちに暗号資産を組み入れるわけではありません。プランの運営委員会が資産配分の一部としてデジタル資産を持つ商品を検討する際に、判断の手がかりが明確になるという位置づけです。
報道では、規則案へのパブリックコメントが多数寄せられ、業界団体と労働団体が慎重性の基準をめぐって長く対立してきたとも伝えられています。規則案の段階で示された手続き要件が最終版でどう変わるかは、現時点では分かっていません。
最終規則の公表で確認すべき点
今後の注目点は、OIRAの審査がいつ終わるか、そして官報への掲載と施行日がどう定められるかです。最終規則の条文はまだ公表されていません。規則案で示された6項目の安全港が維持されたか、デジタル資産を扱うファンドの記述がどうなったかは、公表後に確認する必要があります。
OIRAの審査には法定の期限がないとされており、審査が長引く可能性もあります。規則の内容と施行時期は、DOLが公表した時点で初めて明らかになります。公表後は、DOLの発表と官報の条文を照らし合わせて内容を確認することが重要になります。
よくある質問
- Q.今回の規則で、401(k)に暗号資産は必ず組み入れられるの?
- A.必ず組み入れられるわけではありません。規則案は、受託者が定められた手続きに沿って検討すれば法的な安全港を得られる内容で、プランに暗号資産の組み入れを義務づけるものではないと報じられています。
- Q.規則はいつから施行される?
- A.施行日はまだ公表されていません。規則はOIRAの審査を経て、DOLが最終版を公表する流れですが、条文と施行日は現時点では明らかにされていません。
- Q.規則の審査はどこまで進んでいる?
- A.米Bitcoin Magazineによると、規則は11月5日にOIRAへ送付され、公開前の最終審査の段階に入ったとされています。審査の終了時期は公表されていません。
出典・参考情報
- Bitcoin Magazine米労働省、401(k)への暗号資産組入れを認める規則がホワイトハウスで最終審査へ
原題: Rule to Allow Crypto in 401(k)s Arrives at White House for Final Review
- The Defiant暗号資産対応の401(k)ルール、ホワイトハウスの最終段階に
原題: Crypto 401(k) Rule Enters Final White House Review
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