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米CFTC、個別株の無期限先物を登録取引所で解禁 暗号資産発の商品が株式へ

公開 文: 出典: CoinPost、あたらしい経済、The Defiant ほか5件コメント
米CFTC、個別株の無期限先物を登録取引所で解禁 暗号資産発の商品が株式へ
画像: AI生成イラスト

米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・S・セリグ委員長は11月3日、個別株を原資産とする無期限先物を、CFTC登録の取引所で初めて取引できると発表しました。対象はCFTCとSECの双方に登録した取引所です。暗号資産市場で広がった商品が米国の伝統的な株式分野に広がる一方、業界団体による提訴など反発も出ています。

この記事のポイント

  • CFTCのセリグ委員長が11月3日、個別株の無期限先物を登録取引所で取引可能とする声明を出した
  • 対象はCFTCの指定契約市場で、SECにも証券先物商品の取引所として届出登録した取引所に限られる
  • コインベース・デリバティブズやカルシ、ビットノミアルが株式無期限先物の規則案をすでに提出していた
  • SIFMAが追加審査を求め、業界団体CMAは承認取り消しを求めてニューヨークの連邦地裁に提訴した

基本情報

発表者CFTC マイケル・S・セリグ委員長
発表日2026年11月3日
対象商品個別株を原資産とする無期限先物(パーペチュアル)
対象取引所CFTCの指定契約市場かつSECに証券先物商品の取引所として届出登録した取引所
法的位置付けCFTC規則40.3に基づき証券先物商品として承認されたとみなされる
規制当局CFTCとSECの双方
反対の動きSIFMAが追加審査を要請、CMAが連邦地裁に提訴

CFTCが個別株の無期限先物を認めた発表の中身

CoinPostやあたらしい経済によると、CFTCのセリグ委員長は11月3日に声明を公表し、個別株を対象とした無期限先物の取引がCFTC登録の取引所で初めて可能になったと明らかにしました。無期限先物とは、満期日を設けずに原資産の値動きを取引するデリバティブ(金融派生商品)です。通常の先物のように満期ごとに建玉を乗り換える必要がありません。

取引できるのは、CFTCの指定契約市場(DCM)として登録し、かつSECにも証券先物商品を扱う取引所として届出登録している取引所です。あたらしい経済によれば、対象契約はCFTC規則40.3に基づき、2000年商品先物近代化法(CFMA)上の「証券先物商品」として承認されたものとみなされます。そのため商品取引所法と連邦証券法の両方の要件が適用され、CFTCとSECが共同で監督する形になります。

セリグ委員長の狙いと規制の空白への対応

報道によると、セリグ委員長は無期限先物がリスク管理や価格形成の手段として広く求められていると指摘しました。そのうえで、規制市場に取り込むことで米国の投資家が海外の取引所に頼らずに済むとの考えを示しています。CoinDeskは、委員長が規制のない場合も多い海外の取引の場に代わる選択肢になると述べたと伝えました。

CoinPostによると、証券先物や株式の無期限先物は、CFTCとSECの調整不足から規制の空白地帯と評される状態が続いていました。両当局は今年3月11日に連携強化の覚書(MOU)を結び、商品分類の明確化や二重登録取引所の負担軽減に取り組む方針を示していました。今回の発表はその延長線上にあるとみられます。

カルシのBTC無期限先物から株式へ広がった経緯

無期限先物は暗号資産市場で発展してきた取引形態です。CFTCは今年5月29日、予測市場を運営するカルシEX(KalshiEX)が申請した、ビットコイン(BTC)の現物価格を参照する無期限先物「BTCPERP」の上場を承認していました。今回はその対象をデジタルコモディティから伝統的な証券にまで広げた格好です。

CoinPostによると、発表に先立ち複数の事業者が株式無期限先物の規則案を提出していました。コインベース傘下のコインベース・デリバティブズは50銘柄超、カルシは最大58銘柄、ビットノミアルは当初10銘柄を対象としています。またThe Defiantは、委員長の説明に対し暗号資産取引所クラーケンが「近日公開」と反応したと報じました。

伝統的な取引所側でも動きがあります。ニューヨーク証券取引所の親会社ICEは10月29日、トレード・エックスワイジーと合意し、当局の承認を前提にハイパーリキッド基盤の無期限先物の専用市場と清算体制を米国に設けると発表しています。

SIFMAやCboe、CMAが示す懸念と訴訟の論点

一方で反対の声も強まっています。Cboeは10月14日、SECへの書簡で株式の無期限先物は証券先物に当たらないと主張しました。各取引所の規則変更を取り消し、通常の証券取引所としての審査を行うよう求めています。

あたらしい経済によると、米証券業金融市場協会(SIFMA)は11月3日、取引開始前に追加審査と意見募集を行うよう両当局に求めました。現物株市場への影響や市場間の価格操作リスク、商品の法的分類などを検証すべきだとしています。

同じ日には業界団体キャピタル・マーケッツ・アライアンス(CMA)が、CFTCによる承認の取り消しを求めてニューヨーク南部地区連邦地裁に提訴しました。CMAは対象商品がSECの単独管轄となる「証券ベース・スワップ」に当たると主張し、訴訟中の承認効力の停止も求めています。

今後の確認ポイントは取引開始時期と司法判断

各取引所が実際にいつ、どの銘柄で取引を始めるかは、現時点では明らかにされていません。規則案で示された対象銘柄数がそのまま採用されるかも確認が必要です。

CMAの訴訟で承認の効力停止が認められるかどうかは、取引開始の時期を左右する可能性があります。SIFMAやCboeの要請に対し、CFTCとSECがどのように応じるかも注目点です。暗号資産業界にとっては、自らが育てた商品設計が米国の規制市場にどこまで定着するかを占う事例といえます。

よくある質問

Q.個別株の無期限先物はどの取引所で取引できる?
A.CFTCの指定契約市場として登録し、SECにも証券先物商品の取引所として届出登録した取引所が対象です。コインベース・デリバティブズやカルシ、ビットノミアルなどが規則案を提出していました。
Q.無期限先物とはどのような商品?
A.満期日を設けずに原資産の値動きを取引するデリバティブです。満期ごとの乗り換えが不要で、暗号資産市場で広く利用されてきました。
Q.今回の決定に反対しているのは誰?
A.SIFMAが追加審査と意見募集を求め、業界団体CMAは承認取り消しを求めて連邦地裁に提訴しました。Cboeも10月14日に規則変更の取り消しをSECに求めています。
Q.取引はいつから始まる?
A.各取引所の具体的な取引開始日は現時点では明らかにされていません。CMAの訴訟の行方なども影響する可能性があります。

出典・参考情報

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