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北朝鮮の金与正氏、バイナンス60億ドル超流出への関与を否定 FBI発表を非難

公開 文: 出典: あたらしい経済、CoinPost、BITTIMES ほか5件コメント
北朝鮮の金与正氏、バイナンス60億ドル超流出への関与を否定 FBI発表を非難
画像: AI生成イラスト

大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)から60億ドル超が流出した事件について、北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)氏が関与を否定する談話を出しました。韓国の聯合ニュースが11月3日に報じました。米連邦捜査局(FBI)は10月31日に北朝鮮の犯行と判断したと発表しており、米朝の主張が真っ向から対立しています。

この記事のポイント

  • 北朝鮮の金与正氏が、バイナンスからの60億ドル超の流出への関与を否定する談話を出した。
  • FBIは10月31日、10月29日頃に起きた流出を北朝鮮のハッカー集団TraderTraitorの犯行と判断した。
  • チェイナリシスは、盗難資産が9月のBitget流出事件の資産とチェーン上で混ざっていたと指摘した。
  • チェイナリシスによると、約28億ドルの盗難資産が凍結された。バイナンスは損失を全額補填する方針。
  • 韓国統一省の高官は、サイバー攻撃疑惑に金与正氏が声明を出したのは初めてだと説明した。

基本情報

対象取引所バイナンス(Binance)
流出発生2026年10月29日頃
流出規模60億ドル超(TRMラボは約63.6億ドルと推計)
FBI発表10月31日(米国時間)、北朝鮮の犯行と判断
攻撃主体TraderTraitor(FBIの呼称)
北朝鮮の反応金与正氏が談話で関与を否定(11月3日報道)
凍結額約28億ドル(チェイナリシス、10月30日公表)

金与正氏がバイナンス流出への北朝鮮関与を否定

あたらしい経済やCoinPostが伝えた聯合ニュースの報道によると、金正恩総書記の妹である金与正氏は、北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)を通じて談話を発表しました。バイナンスから60億ドル超の暗号資産が盗まれた事件について、北朝鮮の関与を否定しています。

金与正氏は、事件を北朝鮮の犯行としたFBIの発表を「重大な政治的挑発」と非難しました。FBIが北朝鮮を「サイバー犯罪国家」に位置付けようとしていると反発し、米国が世界のサイバー犯罪を北朝鮮の仕業として扱い、国際世論を誤った方向へ導いていると主張しました。

さらに同氏は、米国政府が不正に得られた暗号資産を没収して国家の戦略備蓄に充てる方針に言及しました。盗まれた資産が最終的に誰の手に渡るかが背後の人物を知る手掛かりになるとして、米国側の関与を示唆しています。ただし、この主張を裏付ける具体的な根拠は示されていないとみられます。

FBIが北朝鮮の犯行と判断した根拠と経緯

FBIは10月31日、10月29日頃に起きた流出を北朝鮮による犯行と判断したと発表しました。FBIは今回の攻撃活動を「TraderTraitor(トレーダートレイター)」と呼んでいます。この集団は過去の暗号資産窃盗事件にも関連付けられてきました。

CoinPostによると、ブロックチェーン分析企業TRMラボは、攻撃者が10のブロックチェーン上にあるバイナンスのウォレットから約63.6億ドルを移動させたと分析しています。移動の大半は約20分間に集中し、暗号資産の盗難として過去最大の規模になるとしています。TRMラボは発生当日の時点で、TraderTraitorの犯行と高い確度で判断していたと報じられています。

チェイナリシス(Chainalysis)も同集団による犯行と評価しています。同社は、バイナンスから盗まれた資産が、9月に起きた取引所ビットゲット(Bitget)の流出事件の資産とチェーン上で混合されていたことを確認しました。この資金のつながりを、犯行主体を判断する根拠の一つに挙げています。

FBIは2025年2月に起きたバイビット(Bybit)からの約15億ドルの流出についても、北朝鮮とTraderTraitorの犯行と断定していました。

談話の主体が外務省から金与正氏に格上げ

韓国統一省の高官は、北朝鮮のサイバー攻撃疑惑について金与正氏が声明を出したのは初めてだと説明しました。北朝鮮はこれまで、同様の疑惑には外務省名義で反論することが多かったとされます。

同高官は、事件の国際的な影響が広がるなかで、北朝鮮が金与正氏を通じて対応の水準を引き上げたとの見方を示しました。一方、CoinPostによると、トランプ大統領は北朝鮮の関与が確認されれば北朝鮮と協議する意向を示しています。事件は暗号資産業界のセキュリティ問題にとどまらず、外交上の論点にもなりつつあります。

盗難資産の凍結とバイナンスの補填、今後の焦点

チェイナリシスは10月30日に公開した記事で、法執行機関やステーブルコイン発行企業などの対応により、約28億ドルの盗難資産が凍結されたと報告しました。バイナンス自身も提携先と協力し、約30億ドル相当をオンチェーンで凍結したと説明しています。損失は全額補填する方針です。

FBIは米シークレットサービス(USSS)などと連携し、盗難資産のさらなる資金洗浄を警戒しています。米当局は暗号資産関連事業者に対し、攻撃者が使うアドレスや、そこから移動した資金に関わる取引を阻止するよう協力を求めています。

今後の確認ポイントは、凍結されていない残りの資産がどう動くか、各事業者がどこまで送金を止められるかです。あたらしい経済やCoinPostは、バイナンスが初期調査で偽の採用面接などの手口を明らかにしたと報じています。攻撃手法の詳細や、北朝鮮側がさらに反論するかどうかも注目されます。

よくある質問

Q.バイナンスから流出した金額はいくら?
A.60億ドル超と報じられています。TRMラボは、10のブロックチェーン上のウォレットから約63.6億ドルが移動したと分析し、暗号資産の盗難として過去最大の規模としています。
Q.FBIはなぜ北朝鮮の犯行と判断した?
A.FBIは北朝鮮のハッカー集団TraderTraitorの犯行と判断しました。チェイナリシスは、盗難資産が9月のBitget流出事件の資産とチェーン上で混ざっていた点を根拠の一つに挙げています。
Q.北朝鮮はどのように反論している?
A.金与正氏が談話でFBIの発表を「重大な政治的挑発」と非難し、関与を否定しました。盗難資産の行き先に言及し、米国側の関与も示唆しています。
Q.盗まれた資産は戻ってくる?
A.チェイナリシスによると約28億ドルが凍結されました。バイナンスは利用者の損失を全額補填する方針を示しています。残りの資産の回収見通しは現時点では明らかにされていません。

出典・参考情報

取引所の情報:BinanceBitget
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